初めてラグドールと暮らす時のしつけ方を知ろう

ラグドールをお迎えするのに、まずはラグドールの特徴と性格から考えてみましょう。

骨太で体が大きい。
オスなら8kgくらいの大きさになる子がいます。

穏やかな性格だけど、少し鈍感で危機管理能力が欠落している。
高いところへ登ったけれど、降りてくる事ができず落下。
外に出たきり帰れなくなった。

ラグドールはこんな猫ちゃんですので、それを考えた上でしつけも考えましょう。

まずはじめに環境を整えよう

今の住環境を完全にラグドール仕様に、とまで考慮する必要はありませんが、
少なくとも抑えておきたいポイントはあります。

・高いところへ登れるような配置の棚へ物を置かない。

花瓶とか写真立ては注意が必要です。

・高いところへ登れる環境がある場合の注意。

その道筋がラグドールの重量に耐えられるものである事と、
猫ちゃんが歩き易いように、太さや角度、段の配置を工夫をしておく。

・なるべく観葉植物は置かない。

観葉植物は殆どが猫ちゃんにとって毒性です。

・家の外へ出られないようにする。

ラグドールのジャンプ力だと1m程度の柵は飛び越えてしまいますが、
そのくせ、網戸などは壊してまで出て行くような事はしません。
外の目先に猫ちゃんが興味を持つものを置かない工夫は大事です。

出来ればベランダも出入り禁止にするのが良いでしょう。

・入って欲しくない部屋は最初から入れない工夫をしておく。

部屋を閉め切ってしまう事も1つの手ですが、猫ちゃんの嫌いなニオイや
音が出る細工をすると言った方法もあります。
例えば一般的に猫ちゃんは柑橘系のニオイが好きではないので、
その部屋だけ柑橘系の消臭剤を置いておく、とかです。

・カーテンは柄物を避け無地にするか、ロールカーテン等を検討する。

木目調などのカーテンは、猫ちゃんの特性である「木登り」衝動を駆り立てます。
特に遊び好きの子猫だと、平気でカーテンに飛びついたりします。
布のカーテンならば、ある程度飛び付を覚悟しなければなりません。

・猫が遊べるようにカーペットを敷く。

日本の住宅も今や床の殆どがフローリングになっています。
フローリングだけだと、猫ちゃんが滑って転んでしまう危険が高まります。
猫ちゃんは爪と、爪の間から毛が伸びてきますので、
マメな手入れをしていないと、肉球がブレーキの役目を果たせなくなるのです。
部屋全体とまでは言いませんが、猫ちゃんが激しく動けるスペース分程度、
カーペットを敷いてあげましょう。

トイレを覚えさせよう

猫ちゃんには、遺伝子的に、砂の上で排泄するという行動が身についています。
だから、殆どの猫ちゃんは、トイレの場所さえ把握すれば、
後はキチンとトイレでおしっこやうんちをする様になります。

犬のように繰り返し覚えさせるというよりも、そこがあなたのトイレだよ、
と分かるトイレの設置環境を作る事が大事と言えます。

トイレの設置場所は、あまり目立つ場所よりも、控えめで行きやすい場所、
そして食事の場所から少し離れた場所が良いです。
人間の場合も似たようなものですね。

そして、猫ちゃんはトイレの前に必ず特有の動きをします。
そわそわと落ち着きが無くなり、床のニオイを嗅ぎ出し、砂を掻くしぐさをします。
それがトイレのサインです。

そのサインを見せたら、猫ちゃんをトイレへ連れて行ってあげましょう。
一度トイレで排泄が出来ると、次からはちゃんと同じ場所で出来るようになります。

トイレでしてくれない場合

一度トイレが出来たのに、次に違う場所でしてしまった場合、
それはトイレが清潔でなく汚れているとか、その場所が気に入らない場合です。

トイレが汚れていないかチェックする事と、トイレの場所を変えてみて、
また猫ちゃんのトイレサインがあった時に、トイレへ連れて行ってあげてください。

但し、友人にもらった猫ちゃんとかで、中にはトイレを覚えずに、
布団やカーペットでおしっこをしてしまう猫ちゃんもいます。

そんな時には、その友人が使っているトイレの砂であったり、事前におしっこ付の
砂をもらってきて、トイレに入れておくのも手です。

後は、トイレサインがある度に、即トイレへ連れて行く事を繰り返しながら、
根気良く覚えさせるしかありません。

この時の注意点としては、布団でおしっこをしたからと言って、
その後叱ったところで、猫ちゃんには意味がありません。

もし布団でおしっこをされるのが、どうしても嫌だというならば、
トイレを覚えるまではケージを用意しておいて、
家を空けるときにはケージに入れていくという方法が良いでしょう。

トイレの前に鳴く場合

トイレの前に鳴く猫ちゃんがいますが、これには注意が必要な場合があります。

・トイレが汚れている

キレイ好きの猫ちゃんは、トイレが汚いと鳴いて訴えてきます。

・うんちが出そうなとき

これは個体差がありますが、うんちの前に妙に鳴いたりスリスリしてくる
猫ちゃんがいます。

・おしっこが出ないとき

トイレの周りをうろうろして、砂の上でおしっこポーズはするけれど、
直ぐに体位を変えてトイレから出てきてしまったり、そのようなしぐさで
鳴いている時には、何か体調に異変が起きている可能性があります。
もしこのような状態が目に付いたときには、直ぐに獣医さんへ相談してください。

トイレのしつけはこちらの記事も併せてお読みください。

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爪とぎの場所を教えよう

猫ちゃんは本能として、生後5週齢ごろから爪とぎをするようになります。
犬がおしっこで縄張り行為をするのに対して、猫ちゃんの場合は、
爪で傷をつける事で縄張りを主張します。
それ以外にも、爪を研ぐ為の行為であったり、背伸びをする行為、
あるいはストレスを感じたときの行為が、爪とぎをする理由です。

だから、猫ちゃんと暮らすなら、
爪とぎの場所を用意しておかないと、家中がとんでもない事になります。
ソファー、カーペット、壁などは爪とぎの対象になってしまいます。

そこで、
市販の爪とぎ用具を用意し、出来るだけ猫ちゃんが喜びそうな場所へ設置します。

爪とぎ用具も様々な種類がありますので、猫ちゃんの好みに合わせて
用意する必要があります。

一般的な傾向として、
麻縄やカーペット生地の爪とぎを猫ちゃんは好みます。
コストで言うなら、ダンボールならば、かなり安く手に入ります。

形状としては、キャットツリータイプや、吊り下げタイプ、
水平置きタイプの爪とぎ用具があり、ダンボールに多いのが水平置きタイプです。
キャットツリータイプの場合、キャットタワーと爪とぎ用具を併用したものが多く、
猫ちゃんにとってはとても良い遊び場兼爪とぎ場所となります。

その延長線的な爪とぎ用具として、ポールタイプの麻縄爪とぎ用具の様な商品も
市販されていて、そちらであればコストも安く、猫ちゃんもかなり好きな
爪とぎ用具となるのでおススメです。

後は、用意した爪とぎの場所で、爪とぎをしたタイミングで、
褒めたり、撫でたり、エサを与えたりして、ここで爪とぎをすると良い事がある、
と言うしつけをします。

逆に爪とぎもトイレと同じで、他の場所でした時に叱っても、
猫ちゃんにはあまり意味がありません。

爪とぎ用具で爪とぎをした時に、猫ちゃんが気持ち良くなるというインプットを
繰り返したほうが、次第に他の場所での爪とぎは減っていくようです。

爪とぎのしつけについてはこちらの記事を併せてお読みください。

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悪さをしたときの叱り方

猫ちゃんが何か悪さをしてしまった時には、それが悪い事なんだと
教えてあげなくてはなりません。
逆に良い事をしたときには、それが良い事なんだと教えてあげます。

但し、人間であれば褒められた、怒られたという理解が出来ますが、
猫ちゃんはそうはいきません。

家族の一員として、
という感覚を冷ましてしまうような言い方になってしまうのですが、
人間の感覚と猫ちゃんの感覚の違いを理解したうえで、褒める、叱る
という行為をする事で、猫ちゃんをしつけます。

例えば、遊んでいてお水のお皿をひっくり返してしまったとします。
これをしばらく経ってから大声で叱っても、時既に遅しです。

ましてや、後になって体罰を与えるなどは言語道断といえます。

むしろ人間と猫ちゃんの信頼関係を壊す結果になりかねません。

猫ちゃんにとっては、なぜ体罰を受けたのか理解できないのです。

まずしつけをする基本ですが、全て現行犯で即叱らないと効果がありません。
褒める場合も同様です。

猫ちゃんにとっては、

何かをした → 好きなこと、気持ちの良いことが発生した

何かをした → 嫌なこと、気持ちの悪いことが発生した

このような状態を、都度作り出すことで、それが人間にとって、
良いことなのか、悪いことなのかを教えていく事になるのです。

例えば、
・ソファーで爪とぎをした現行犯で、手を叩き、パチンを大きな音を出す。

・入ってはいけない場所へ入ったら、少し怒った大きな声を出す。

・上がってはいけないダイニングテーブルに上がったら、
 水鉄砲の玩具などで、背中に水を吹き付ける。

これら共通している事は、何かをした時に、
猫ちゃんにとって不快な現象が発生した、と覚えさせているのです。

特に音について、
猫ちゃんは人間よりもはるかに優れた聴覚を持っていますから、
大きな音が苦手です。

同様に、
良い子でいるときには、撫でてあげるとか、優しい声を出してあげる
といった事を繰り返すと、
猫ちゃんにとっては、何かをすると気持ち良いという事がメモリー
されるのです。

ここに人間側が一定の法則を設けておく必要があります。
特に人間の声は、様々な音色を出すことが出来ます。

だから、これを活用し、良い事をしたとき、悪さをしたときに、
特別な声を出してあげるルール化を自分自身にしてみてください

声を使い分けるのは、猫ちゃんのしつけにはとても効果的です。

手を叩くというのは、実は音色というよりも、音の大きさによる
猫ちゃんへのサプライズ行為となります。
何かをしたら手を叩く事で、その行為を一時停止させる事が
出来るのです。
これを繰り返す事で、その行為自体をやめるように仕向ける事ができます。

水鉄砲も、実はかなり効果的です。

但し、気をつけなくてはならないのは、「やり過ぎない」という事です。

あまりに嫌な音ばかり出し過ぎていると、猫ちゃんからすれば、
「この人は嫌な音ばかり出す」という認識となり、しつける以前の問題で、
懐いてくれなくなってしまいます。

このあたりも、人間の子供教育と似ているかもしれませんね。

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